ロジット(Logit)とは、0から1の値をとるp に対し
(対数の底は1より大きければ何でもよい)
で表される値をいう。p を変数とするロジット関数とも呼ばれる。ロジット関数はロジスティック関数の逆関数であり、特に確率論と統計学で多く用いられる。
確率論、統計学では p はある事象の確率を意味し、「確率p のロジット」という言い方をする。p/(1 – p)はオッズに、ロジットはオッズの対数に当たり、2つの確率のロジットの差はオッズ比の対数に当たる。
ロジットは統計学で、特にロジットモデルとしてよく用いられる。ロジットモデルの最も単純なものは
- logit(pi) = a + bxi
である。ここで pi はベルヌーイ試行を続けて行った場合にi 回目で「成功」する確率、xi はその成否が依存する何らかの数値を表す。例えば x は心臓発作で病院に担ぎ込まれた患者の年齢、「成功」というのはその人が病院に着く前に亡くなる(あるいは逆に「生存する」でもよいが)事象を意味する。統計学では一連のケースで x の値と「成功」「失敗」を観測し、最尤法によってa と b の値を推定する。そしてその結果は、x の値がわかっている場合に「成功」の確率を推定するのに使える。
ロジスティック回帰におけるロジットは、一般化線形モデルにおけるリンク関数の特別な場合である。もう1つの例としてプロビットモデルがある。これは曲線の中央部よりも尾の部分により注目したモデルである。
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