ナノテクノロジー (nanotechnology) は、物質をナノメートル(nm、1 nm = 10-9m)の領域において、自在に制御する技術のことである。ナノテクと略される。物質を原子レベルの大きさで制御しデバイスとして使うという考えは、リチャード・P・ファインマンが1959年におこなった講演”There’s Plenty of Room at the Bottom”[1]にすでにみられている。「ナノテクノロジー」という用語は1974年に元東京理科大学教授の谷口紀男が提唱した用語。かつてはメゾスコピックと呼ばれていた研究分野。
2001年にアメリカのクリントン大統領がナノテクを国家的戦略研究目標としたことから、日本でも多くの予算が配分されるようになり、現在最も活発な科学技術研究分野のひとつとなっている。
いまだに一部の新素材やコンピュータのプロセッサに応用されている程度の段階だが、将来はこの技術によりナノサイズのロボットで治療を行ったり、さらには自己増殖能を持たせて建築に利用することができるようになると予想されている。21世紀をかけて大きく発展する分野と考えられている。