既存の商品やサービスでは満足できない消費者が存在している場合、これらの消費ニーズの総体がニッチ市場である。既存のサービスや商品といった物から取りこぼされた状態にあるため、このように呼ばれる。
ニッチ市場はニーズの規模が小さい市場のことだが、その理由としては
- 消費者の数が少ない(特定の用途や目的に特化した需要であるため)。
- 潜在的なニーズのため、誰も「産業」として考え付かなかった分野である。
- 既存の手法では収益性が悪く、市場としての魅力が無い。
などが挙げられる。市場規模の小ささから既存企業が進出していないため、ベンチャー企業が進出しやすい。転じて、「大手資本が手をつけないようなマーケット」のことを言う場合もある。
これらの市場を目指す企業の事を「ニッチ産業(─さんぎょう)」や「隙間産業(すきまさんぎょう)」、「ニッチャー」ともいい、ニーズの発掘と対応により、大衆向けに無個性化した従来からある大企業・大手資本のサービスとの差別化を図る業態も見られる。